温室の保温力がどの程度なのか外気温と温室内の温度を記録してみました。
温室はポリカカバーの2.8mx1.8mx1.8m程度のもを仮組みして測定しました。
条件はA 、B、Cの3パターン。
A:側面のみ銀色の保温シートをはった状態。
B:温室内から空が見える部分に銀色の保温シートをはった状態でそれ以外は保温シート無し。
C:Bに加えて水槽用ヒーター(160W)で温めた状態です。
図で描くと下のようなイメージです。
測定結果は下記で、緑の線が温室内の温度、青の線が外気温です。
Aは、昼間太陽が出ている間は温室内の温度は外気温より高いか同じ位です。
逆に明け方前一番寒い時は温室内の温度は外気温よりも低くなっています。
これは放射冷却によるものと思います。
Aの状態では温室内から空が見える(遮るものがない)状態のため、温室から出た赤外線が空(宇宙)に逃げて行ってしまいます。宇宙の温度は-270℃と言われていて夜中に宇宙から赤外線が供給されることはほぼ無いため赤外線(熱)は出て行く一方となり温室内の温度は外気温より低くなってしまったようです。
それでは、温室内から見て空が見えないように保温シートで遮ったらどうなるか?
それを試してみたのがBの状態です。
この場合赤外線は保温シートで反射して温室内に戻ってきます。また、側面から赤外線は出て行きますが、逆に遠くの山などから赤外線(熱)が供給されます。温室から出ていく分と外から入ってくる分の差分が温室内の温度に影響を与えます。結果的には温室内温度と外気温は平衡状態になり明け方あたりの一番寒い時間では同じ位の温度に落ち着くようです。
CはBの状態に加えて温室内に160Wの熱源で常時温めた状態です。
外気温に対して1℃前後温度を上げる効果はあるようです。
目指している性能は温室内が凍結しないことなので160Wでは足りないようです。
本格的なヒーターの導入が必要と思います。
厳密には伝導熱の影響もありますが、今回の実験で輻射熱の影響は思ったより大きいことがわかりました。
赤外線を反射する農業用ビニールシートというのがあるようなので内張するなどして試してみたいと思います。
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