2022年9月19日月曜日

ジャボチカバ交配

超早生結実ジャボチカバ(イブリッダ選抜)の花が咲いたので他品種の花粉で交配をしてみました。

超早生結実 x Ossy(oblongata、Ponhema?)
花粉は冷凍庫に保存しておいたものを使いました。
10個以上受粉させましたが実がなったのはこの1個のみ。




















種は1個でした。(2022.7.3 取り蒔き)
















2022.7.22 発芽を確認。播種から19日。















2022.9.11の様子。
















葉の裏は今のところ割とフラットな感じです。交配できたかな?






















こちらは超早生結実 x 下野大実の交配。

花粉は下野中央熱帯果樹さんのご厚意で提供していただきました。
20以上受粉したつもりですがなったのは1.8cmほどの小さな実が2個のみ。
こちらも受粉率が悪いです。














2022.7.13  種は4個取れましたのでそのまま取り蒔きしました。
















2022.9.11 に発芽を確認、暑過ぎたせいか発芽まで2ヶ月ほどかかりました。
もう一つ根が出ているのがあるのですがまだ発芽していません。
下の写真は9.19様子。
















現在大巨紅の花粉でも試していますがほぼ実が落ちてしまい全滅かもしれません。
交配は思った以上に受粉率が悪そうです。


ところで、ジャボチカバの染色体数は下記(*1)によると 

<ttps://www.scielo.br/j/rbf/a/KkPVHtypGMppsj9g9BXKGYz/abstract/?lang=en>

2n=22 for Plinia cauliflora (DC.) Kausel. Silveira et al. (2006) found a number of chromosomes of 2n= 22 in Myrciaria cauliflora (Mart.) O. Berg and 2n = 48 for Myrciaria trunciflora (O. Berg) Kausel.


となっており Plinia cauliflora、Myrciaria caulifloraで2n=22、Myrciaria trunciflora で2n=48が見つかっているようです。

固定種同士の場合、2n=22であれば交配した時の組み合わせは 2^11=2048通り、
非固定種同士の場合、2^11*2^11=4,194,304 約400万通りの組み合わせになるるはずです。

これを全部試すのは無理な話なので、実が大きい、若いうちから開花する、四季成り性である
位の組み合わせならば現実的と思います。

また、例えば「実の大きさ」、「若いうちから開花するかどうか」の遺伝子が同じ染色体上にあるとセットで遺伝してしまう可能性が高いので、片親から「実が大きい」特徴、もう片親から「若いうちから開花する」特徴両方を受け継ぐ確率は小さくなってしまいます。

イブリッダ種の場合aureanaから「若いうちから開花する」特徴を、caulifloraから「実の形状」を受け継いでいる実例と考えられます。おそらく「実が大きい」、「若いうちから開花する」遺伝子は異なる染色体上にある可能性が高いです。交配によって実が大きくて若いうちから開花する組み合わせが出てくる可能性は低くないと想像しています。


*1: MOLECULAR CHARACTERIZATION OF JABOTICABA TREE GENOTYPES LOCATED IN THE MUNICIPALITIES OF RECÔNCAVO OF BAHIA

ELAINE SILVA DA CRUZ, ANA CRISTINA VELLO LOYOLA DANTAS, CÁTIA DIAS DO CARMO and LUCIMÁRIO PEREIRA BASTOS
Revista Brasileira de Fruticultura  38  (3) (2016)
DOI: 10.1590/0100-29452016510





2 件のコメント:

タクミ さんのコメント...

交配ガチャですね。
気を長く考えないと、ワタシは途中で諦めてしまいそうです。

gt_2 さんのコメント...

タクミさん
ジャボの場合下手すると10年レベルで実がつきませんので
まずはそこを縮めるのが課題ですね。