2023年2月27日月曜日

ジャボチカバ鉢上げ

大葉四季成りジャボチカバの実生苗を鉢上げしました。


冬季霜のあたる場所で無保護で越冬させていたもので唯一生き残った株です。耐寒性も−6℃程度でダメージを受けないほど強いのですが、冬季寒さに当てているせいか成長が非常にゆっくりです。下の写真で実生6〜7年目となります。







耐寒性についてはOKなので次は鉢上げして冬季暖かい場所で管理して株を大きく育てようという目論みです。












大きくなったら地植えに戻すか?はその時考えたいと思います。



2023年2月12日日曜日

ジャボチカバ交配

 超早生結実x下野大実ジャボチカバの交配種が発芽してきました。









よくよく見てみると発芽時に褐色のものと緑色っぽいものがあります。

褐色の方が数が多く緑色は数が少ないです。

恐らく褐色の方が珠心胚実生で緑色の方が交雑胚ではないか?と思っています。















上記前提で交雑胚の胚の大きさを調べてみようと思いましたが、どうもどこから生えているのか判断つかず断念しました。

柑橘の場合交雑胚は小さいという話ですが、ジャボチカバの場合下記によると

https://www.journals.uchicago.edu/doi/epdf/10.1086/334862

Somatic embryogenesis from mature split seeds of jaboticaba (Plinia peruviana (Poir) Govaerts)

Sheila Susy Silveira Bruno Francisco Sant’Anna-Santos Juliana Degenhardt-Goldbach Marguerite Quoirin


(As the seeds of jaboticaba present polyembryony, only the zygotic embryo was used in the experiments. The apomictic embryos were smaller than the zygotic embryos and were discarded due to their high oxidation when cultured in vitro. )


Google翻訳

「ジャボチカバの種子が多胚性を示すため、実験では接合胚のみが使用された。アポミク胚は接合胚よりも小さく、in vitroで培養すると高 い酸化のために廃棄された。」


つまり接合胚(交雑胚)の方が大きいとなります。

品種によっても違いがありそうなので使っている母樹が何かによっても変わってくるかもしれませんね。


ところで枝変わりの未熟果が白かったものも発芽してきています。

写真の右は通常の苗、左が枝変わりの苗で白い芽が出てきました。












どうもアルビノぽいですが、このままだと光合成できず枯れてしまうかも知れません。

ただし全く葉緑素ができないかというとそうでもなさそうで、極々一部に緑が見られます。(下の写真の右下部分)














2023年2月6日月曜日

最強寒波

最強寒波の影響で当地の気温は 1/25(-5.4℃)、1/26(-6.3℃)となりました。

2017年冬に-6.2℃というのがあったのですがそれに匹敵する久しぶりの大寒波です。

1週間以上経って地植え熱帯果樹の状況が見えてきました。


・デビッドソンプラム

不織布でカバーした上にさらに新聞紙を巻いて保護しました。

葉の先端部は凍ったためかバリバリになっていましたが葉の付け根付近は余りダメージがない状態でした。去年(-4.8℃)では葉が全て茶色くバリバリになっていましたがそれと比べると状態は良いです。














・サバンナピタンガ(Eugenia calycina)

不織布を2重に巻いて保護していましたが葉は全てバリバリに、小枝も乾燥して枯れているようです。地際付近の太めの幹は大丈夫そうなので新しく枝が伸びて来ると思います。











セレージャに接木した枝です。例年通りダメージなしです。

写真は-6.3℃になった当日の朝撮ったものですが葉が丸まって凍っているように見えます。

ただし昼くらいに見たところ普通の状態に戻っていました。

やはりセレージャは耐凍性物質を持っていてそれがサバンナピタンガに移って耐凍性が増した可能性が高いです。











・ジャボチカバ

アッスーワン 不織布2重で保護。

葉がバリバリになっています。寒さに強いと噂の品種でしたがこの結果からだけ判断すると最強というわけではなさそうです。











小葉(SSHG) 不織布の上に新聞紙で包んで保護。

ほぼダメージを受けていません。去年の葉がバリバリになっていたのよりは大分状態は良いです。










大葉四季なり 

アルミ保温シートを雑に巻いて保護。去年葉が全て枯れていたのに比べると状態が良いです。隣の温室の影響か?














大葉四季なり実生

上の品種の実生のうち冬季無保護越冬させて唯一生き残った株です。

この小ささ、この細さで毎年ほぼダメージ無しですが相変わらず成長は遅いです。

そろそろ鉢上げして大きく育ててみようかな?










・セッチカポーテス 無保護

東側に植え替えてから初の越冬だったので心配でしたが、葉にダメージがありましたが葉柄部分は大丈夫そうです。恐らく枝も大丈夫と思います。












・Uvaia(Eugenia pyriformis)

東側の株(不織布2重で保護)枝の先端の葉で凍った跡があるものがありますがほぼダメージ無しです。去年葉が全て茶色くなり上半分の枝が枯れたのに比べると大分良い状態です。













西側の株(無保護)

例年通りダメージ無し。ちなみにその上はセレージャ(オレンジ実)無保護越冬でダメージ無しです。










Sweet ubajay(Hexachlamys edulis)(ポリカカバーで保護)

一部の葉で凍った跡がありますが大丈夫そうです。


東側の株










西側の株











・Guabijyu(Myrcianthess pungens)(無保護)

問題ありません。











・Annona emarginata(不織布1重で保護)

秋に出掛かっていた小さな芽も含めて問題無しです。















・ケイアップル(dovyalis caffra) (無保護)

葉の先端はダメージありですが、葉柄部分は大丈夫そうです。

恐らく枝も大丈夫と思います。












今回の大寒波は気温の割にはダメージが少なめの印象です。